建築のはなし

瞑想の森

2014.06.06
瞑想の森

岐阜県各務原市の山の中にある市営葬祭場<瞑想の森>を訪ねました。今回ようやく足を運ぶ事ができました。祈りや儀礼と光は、光の一つのあり方としてとしてずっと考えているテーマです。ヒューマンスケールでは無く、建築スケールで儀礼の光を捉えている場所は、日本ではあまり多く存在しません。<瞑想の森>は数少ない祈りの建築照明が存在する場所でしょう。波の様な天井が光によって浮遊し水面に移りこむ夜間景観は絶景間違いなし。

アドべ

2014.01.21
アドべ

アトラス山脈を越える道程で出会ったアドべを用いた住居です。アドべは日本では馴染みの無い言葉ですが、世界的にみると広い範囲で用いられている有用な天然建材です。耐久性が強く、熱の吸収性に優れ、建物内部は涼しいままに保たれるため、暑くて乾いた気候に適しています。風土的なものの成立ちは必然であり、現代の”思考”が前提となっているデザインスキームに重要な気づきを与えてくれます。

青い街

2014.01.20
青い街

ギリシャやイタリア南部で見られる石灰の壁は、防水性や除菌に優れ、光が映えるとても優れた素材です。今回訪れたモロッコ シャウエンでは白壁が青壁となっています。ヨーロッパの歴史上、重要な運動である”レコンキスタ”の後、ユダヤ人がこの地に定住し要塞の白壁を青く一変させたそうです。青い反射光に包まれる体験は、大変不思議なものでした。