奈良のはなし

風船のひかり

2014.08.31
風船のひかり

写真は、天平祭りで現れた風船行燈。骨組みの無いセードが大変安価で合理的な構造となっているし、風船の軽さが風によって揺れる光球を演出している。光源は一次側が配線レスとなったボタン電池式の砲弾型LED。これによって工事負担が著しく軽減できる。水に浮かぶ蝋燭の行燈と共に、非常に考えられた夏の光のプロダクトである。

天平祭

2014.08.31
天平祭

写真は、毎年夏の終わりに平城旧跡にて開催される天平祭。今日の平城旧跡は、春夏は緑と土が広がり、秋冬はすすきが生い茂る平野だが、この広い平地に果てしない数の置行燈が灯される様を見るとシルクロードの終着点に相応しい場所であることを体感することができる。1300年前、日本で初めての国際都市となったこの場所に想いを馳せる夏祭り。

夜侍

日本最古の石燈籠。当麻曼荼羅で有名な当麻寺にあります。石造りの部分は当時のもので、宝珠(頭の部分)もかなり風化し丸みを帯びています。八角錐の形状であったと推測されます。火袋も当初は石造。欠失し現在は木製となっています。火袋の二十六夜は夜待の形と言われていますが、まさに灯篭に相応しい象形ですね。