光のはなし

東大寺万灯供養会

2015.08.15
東大寺万灯供養会

盂蘭盆は一年で最も魅力的な奈良が味わえる時だと思っています。フィールドリサーチに忙しくなる時期でもありますが、8月15日の夜はただ儀礼の情緒に息を呑みます。東大寺万灯供養会では、大仏殿のまわりに2500基の灯籠が並び、大仏殿正面の観相窓が開いて、大仏さまのお顔が灯火に浮かび上がります。殿内では僧侶が『華厳経』を読誦して法要をいとなみ、三界の諸霊の追善供養を行います。光、音、香が圧倒的な場の空気を創出する、他に類を見る事のない時です。

春日大社万灯篭

2015.08.14
春日大社万灯篭

春日大社万灯篭では、境内の灯篭は石灯篭、釣灯篭合わせて3000基以上にもなり、回廊では朱塗りの鮮やかが仄かに照らされます。現在は年に2回ですが、明治以前は毎日灯を入れていたそうです。現代ではつくることのできない崇高な空間です。写真は神使である鹿の灯篭。

祈りの炎

2015.08.09
祈りの炎

阪神・淡路大震災の影響で閉鎖されていた丹下建築<南あわじ 若人の広場公園>。都市公園として2015年再開園されました。戦没学徒を追悼する炎、祈りの光が瀬戸内の青暗い空と海に灯され続けます。