光のはなし

耳をひらくFOLKLOREの演奏会を聴きに高畑の空樒へ。高畑の夜はとても静かで、空樒はその静けさが染み込み続けて来た様な静寂が似合う空間です。演奏会は三人の奏でる小さな音と場が生み出す余韻に耳がどんどんと開いていく時間でした。それは光に対する暗順応と全く同じ現象で、暗闇の中に見える内田さんのソプラノサックスは、まるで仏様の様に神々しい光を帯び音を奏でていました。

高齢化社会2

2017.11.04
高齢化社会2リハビリの時間には先生と色々な話をします。最近よくお話するテーマはリハビリ棟の環境改善についてです。窓際に移った私は外気外交の恩恵を受け、以前に比べ格段に快適に過ごせていますが、通常平均2、3カ月程の入院患者が多いリハビリ棟では、鬱やストレスの症状も頻繁に見受けられるそうです。環境デザインというところでは、イオンウォッシャー、採光フィルム・光ダクトの導入、ハイサイドライト型の建築形態など通風・採光に対してのアプローチを更に強化する事で改善できる点が非常に多くあります。また、65歳以上が4割を占める人口比率から見ると、リハビリ棟における高齢者との共存は今後更に顕著化するテーマになるでしょう。非高齢者患者が高齢患者の世話をする事でインセンティブが受けられる仕組みを作ったり、最適なリハビリの形態や病床のレイアウトなど考えられることは沢山あります。有用な環境や仕組みの有り方は世情により大きく変わっていきますが、そこに対するアプローチはやはりクリエイティブの醍醐味の一つです。写真は色づき始めた木々と秋の空と佐保川。

飛べる時

2017.10.27
飛べる時リハビリ病棟はお年寄りが多く、食事はグループワーキングの様な形で皆様で食べるスタイルを取っています。食事時になると集合の合図を兼ね、民謡の様な音楽が遠くから聴こえてきます。八重山の離島を連想してしまう様な、なんとも言えない哀愁を感じています。時々、思いがけない音と風景が連想し飛んで行ける時は、自分の感性が開いていることを確認できる時でもあります。写真はリハビリ棟の病床ブラケット。