光のはなし

きたまちでの一枚です。白いコンクリートの壁の手前にボラードライトが２台設置されています。ボラードライトはちょうど車両のドアの高さに隠れ、照明器具のシルエットや光源が一切見えない状態になっています。偶然ですが、スクリーン、光源、遮光体が絶妙に配された心地よいウォールライトです。

写真は西麻布～麻布十番の住宅地路地裏の一枚です。マンションの駐輪場だと思いますが、壁に設置されているのは防水タイプのシリンダーに入った蛍光灯照明です。屋外の工事現場の借囲周辺で、時々見掛けることが出来るかもしれません。コンクリート素地の空間。600mm/5000KのFL管が即物的な筒の中に納まり、1500mmピッチくらいで光のシリンダーが並んでいるさま。思わず夜の光を想像したくなった一枚です。きっと格好良い光景になっていると思います。これぐらいの力の入れ方が私の理想です。

街中にある水際では、よく水面を生かした照明計画が行われ、世界中で美しい水際の光景を生み出しています。写真は岡山県牛窓の夜の漁港だが、ナトリウムの光によってぼんやりと照らしだされた漁船が哀愁漂う雰囲気を醸し出しています。私は何故だか地方の漁港の夜の景色が大好きで、私にとってのウォーターフロントと言えばこの景色なのだ。