光のはなし

低い暮らし

2014.10.26
低い暮らし

<河合寛次郎記念館>の一枚。民芸とは少し離れた話かもしれないが、古き日本のしつらえは全体的に低位置であることがよくわかる写真だ。低位置のシーンは必然的に動きの範囲が限られ、場の空気が集約していく。低い位置での暮しには、低照度・低色温度の光がよくなじみ、光の範囲も必然的に局所的になっていく。古き日本人の生活に、丁寧な慎ましさを感じるのは、しつらえやアクティビティの高さとも関係していると思う。


「暮しが仕事 仕事が暮し」、、、氏の言葉である。

シーリングアッパー

2014.10.14
シーリングアッパー

白い天井とマリオンを生かしたシーリングアッパーライトは、空間の広がりを作り出すホワイエ空間の常套照明手法である。私は駆け出しの頃、シーリングアッパーは天井の輝度均整度が高く、一様に綺麗に照らしあげられているべきだと思っていた。写真は<虎ノ門ヒルズ>。有機的な天井形態に合わせ局所的なアンビエントライトを採用している。メンテナンスや納まり、形態に対する光の作り方、総合的に効果的なシーリングアッパーなっている。当然のことながら光は空間の固有性に導かれたものであるべきだと感じた。

近所のひかり

2014.09.25
近所のひかり

写真は自宅の近所にある食事処の駐車場壁面照明。失礼ながら名店というわけではなさそうだが、外から見える屋内照明も丁寧に計画されていて、光の扱いに好感が持てるお店です。前を通るたびに思わず横目で見てしまいます。地方にも少しづつ丁寧な光が増えていくといいですね。