diary / 日記とお知らせ

高齢化社会1

2017.11.04
高齢化社会1ここリハビリ病棟は手術病棟に比べ更に高齢者の方々が多く生活しています。奈良大和郡山という土地柄もあるかもしれませんが、入院患者の85%程度が75歳以上で驚くほどの高齢者率です。痴呆の方、介護が必要な方が多く、看護師の方も細かいところまではケア出来ないこともある様です。脚が悪い私でも出来る事はお手伝いする様にしています。普段の生活から離れ、本格的な高齢化社会を体感する貴重な毎日です。写真は数学者・岡潔氏によるスケッチ。

そうはならない

2017.11.03
そうはならない30歳になる頃、ある建築プロジェクトを担当していた時の事、施主の中にインテリアデザイナーがいらっしゃった。昼光や人工照明のシミュレーションをリアル・アピアランス画像を用いてプレゼンテーションしていたが、”そうはならない!”と一喝された記憶がある。私は何故そうはならないのかを該者の経験上の言葉や理論で語って欲しかったが、彼はその言葉を持っていなかった。私はCGシミュレーションで実際とは異なる最大の要素は画角とアングル(視点の距離)だと思っている。実際の眼は画角が切れる事が無いため、回り込んでくる光や気配を感じ取っている様に思う。そして私達の視点や視野は常に動いているため空間と画はそもそも景色が異なって見える。”そうはならない!”の出来事はふと思い出した記憶ですが、体験や理論を人に伝え共感していくことの”共鳴”という作業はとても重要であることを改めて考えさせてくれた出来事でした。写真は病院の中庭からの秋の鱗雲。

方丈

2017.10.27
方丈病床は四畳半に電動ベット、TV・冷蔵庫付の棚、ロッカー、椅子でもベットでも使える動く机、タスクと非常灯とアンビエントを照明、荷物を運んできたキャリーバック。この広さと仕様で一ヵ月弱ほぼ不自由なく過ごしています。あとは外気外交を取り入れる窓があれば言うことなしです。杉本博司氏”苔のむすまで”の”人にはどれだけの土地がいるか”という項の中で記述されている鴨長明の方丈と同じ広さです。四畳半はそぎ落とされた快適な空間単位かもしれません。写真は病院外の大納言塚にある良い雰囲気の石壁。