建築のはなし
5年ぶりに信楽のMIHO MUSEUMを訪ねました。山中の傾斜と広さを取り入れたランドスケープは壮大です。建築そのものも精巧強固なものであり、現代日本建築ではなかなか感じることの出来ない<廃らない建築>を感じることが出来る。
美術館や博物館、図書館などの開かれた建築では、いかに昼光を取り入れるかということが大きな課題になる。天井から採光する建築も珍しくないが、その際は必ず採光遮光への対処に頭を悩ませる。写真は二重天井とし、文様で60%くらいの採光を実現している例。天井の奥行きを感じることが出来、人口照明を中心とした設備機器もシステムととして組み込んでいる。維持管理もし易い合理的な対処法だ。
ロームシアター京都に出来た岡崎蔦谷書店の夜。改修の光は既存建築の表象デザインを読み取り見事に融合すると、建築の持つ過去の時間をよみがえらせることができる。光は素材に伝わり風土を焙り出すことができる道具である。